AIにアレンジを学習させる前に-前編 人間とAIの選択の違い

Q.なぜ01ゲームでアレンジをする必要があるのでしょうか?

A.アレンジをしたほうが早く上がりやすくなり、勝率が上がるからです。

—あたりまえですね。では誰の勝率を上げたいのでしょう?もちろん投げる本人のです。

ということは、あなたが試合中に行ったアレンジが、例えば一般的ではなかったとしても、本人がよしとして選択したのですから、それが文句なしに正解なのです。

私がこれから作ろうとするAIがなにか答えたことで、あなたの戦術的発想が広がることは大変すばらしいことですが、

それを第三者に押し付けたり、批判する根拠とすることはいけません。

なぜなら、このAIでは残り点や命中率など純粋な数字をもって形勢判断をすることをテーマとしているので、考えないようにしている項目があるからです。それは

①プレイヤーごとに異なる特性:技術的な特性、得意・不得意など

②その日その時で変わるプレイヤーの気分:自信の有無、その日の調子など

③ターゲットの位置情報:同じところに投げる上昇補正など

の3点です。具体的に見ていきましょう。

———————————————

①-1.プレイヤーごとに異なる特性:技術的な特性

これは最近のBull狙いで投げて刺さった場所とその割合です。

明らかに7方向と13方向が多くなっています。

私の場合、13方向への失投は立ち方の失敗です。私は左利きですが、体が右側に倒れているときに発生しています。7方向への失投はグリップの失敗で中指がダーツを叩き落としています。

この外れ方は、技術面による私固有の傾向なので、ダーツの形勢を評価するAIとしては考慮せず。Bull狙いのはずれは1~20のランダムと設定しています。

①-2.プレイヤーごとに異なる特性:得意・不得意など

また、得意不得意も人による部分だと思うので、考慮しません。

例えば残り2本で85点だったとしてどこを選びますか?

 (ⅰ)T15→D20

 (ⅱ)T19→D14

AIに選ばせると、(ⅰ)が微差でよくなると思いますが、(ⅱ)を選ぶ方も少なからずいるでしょう。私はたいてい(ⅱ)です。

それには、てっぺん(D20)に苦手意識があるとか、D14が縦長だから入りやすそうとか人それぞれの理由があり、

逆にD14なんて練習してないから投げたくないっていう理由でD20一択だという方もいるでしょう。

②その日その時で変わるプレイヤーの気分:自信の有無、その日の調子など

セパブルで残り90点、ふつうはT18に投げると思います。T20で残りD15よりT18で残りD18のほうが上がりやすいし、シングルに外した時のダメージも小さいです。

一方、これはJAPANでの実体験です。7ラウンド目残り210点、T20に2本入って残り90点。T18へ狙いを変えるのに恐怖を感じ、T20にそのまま投げました。

こういった人間の心情的な部分は数字化しようがないので、AIには考えさせません。

AIは“最善手”を冷静に提示する裁判官で、人間は最終決定をするプレイヤーとして切り分けて、心情の揺らぎは人間側の自由度として残すのが良いと思います。

③ターゲットの位置情報:同じところに投げる上昇補正など

残り2本で102点だった時、どこのトリプルに投げても命中率が同じだとしたら、外した時のことを考えてT18→T16と行くのが最善となるのですが、

ほとんどの人はT17に2本投げに行くのではないでしょうか。

同じところに投げるのが安心という考えも、T18からT16は遠すぎて嫌だという感覚もわかります。

——————————————

ここまで述べたように、数字だけを見た場合の最善手よりも微差で劣る選択をする場面は多々あるもので、

それは人間的な得意・不得意、経験、予感といった心理的要素がその微差を覆して選択されているわけです。

しかし、その微差と心理的要素の比較は、経験と知識に裏打ちされた固有の直観により行われていて、プレー中に定量的分析はしていないはずです。

そこを補完するためにAIを使うのはアリだと思います。なので、AIの判断基準に心理的要素を除外する代わりに、複数の候補手とその評価値を提示することは価値が高いと考えています。

まとめ

・アレンジ手法には個人差があるので、AIの結果を人に押し付けてはいけません

・AIは純粋な数字(=残り点と確率)をもとに形勢判断します

・複数の候補手を示すようにします。

次回は、私のアレンジに対する考えをいくつか紹介しようと思います。ごく一般的な内容になります。

では


Comments

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です